武道家たずねて…

カテゴリー: プロレス史

二日前(4月4日)、青森の白神山地近くで、先月から来日してたシンガポールからの中国系武道家一族13人の中の3人の男性が雪道で遭難しかけ、翌日警察に保護されたらしい。シンガポールで道場を経営していた武道家の遺族らで、遺言から自分たちと同じ流派の武道家が旧相馬村(合併で現在は弘前市)に住んでいることを知り、家を訪ねる途中だったとか。

亡くなった武道家はシンガポールで空手を教えていたが、2人の息子は武道に興味がなく、道場にあった『空手の秘伝書』とやらも弟子の1人に盗まれ、後継ぎ問題に悩み、亡くなる間際に、相馬村に伝承者がいるんで彼に会って秘伝書を譲り受けてほしいと遺言したらしい。

13人は、4日午前から3組に分かれて家を探していたが、1組が道に迷い、仲間に電話で知らせ、弘前観光コンベンション協会を通じ、弘前署に通報。3人は廃車の中で抱き合いながら寒さをしのいでいたとか。

極真空手青森県支部長によると、相馬村には道場もなく空手家がいるというのも聞いたことがないらしいが、13人のうち11人は当分の間青森に残り武道家探しを続けたいという。弘前観光コンベンション協会も、探すのを手伝いたいと話てるそうだ。

色々読んでると、この出来事をバカにしたり笑ったりしてるのが多い。まぁ、今の日本では当然の反応か。

当事者は外国人とはいえ、誰かが金に代えられない何かを探して旅を続けるって、物資的にだけ豊かになり過ぎてる現代の日本では中々考えられない様な気がする。いや、仮にこういうことが他にもあるとしても、おそらく周りからは理解してもらえず「バカじゃねぇの?」と蔑まれることが多いだろう。

だから最初この記事を読んだ時は素直に感動してしまった。見つかるとええな、その武道家。


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