今日は礼拝の後、教会の人達数名で、ブロンクスのシティアイランドへ行って、遊んできた。
帰る途中、近所のアリーナでECWという団体のプロレスが行なわれるのを思い出した。
6:40pm頃自宅に戻り、すぐに開始時間をチェック。7時か。まだ行ける。でも行く前にボックスオフィスに電話して、まだチケットがあるかどうか確認しなきゃ…と思い、電話したけど、誰も出ない。まさか当日、それも始るかどうかって時に閉まってるわけないと思い、結局一人で車を出し、カウンティ・センターに向かった。
満員じゃなかったらしい。バルコニーの最前列の真ん中辺、リングに近いとこのチケットが買えた。どうせメインエベントあたりで、みんなリングにゴミを投げ始めるはずなんで、一階席よりもよっぽどええわ。
自分は以前、ECWの本拠地だったフィラデルフィアのビンゴホール(ECWアリーナ)へ試合を二度見に行ったことがある。一回目は、ECWが『NWAイースタン・チャンピオンシップ・レスリング』から『エクストリーム・チャンピオンシップ・レスリング』に変わった約半年後で、クリス・ベノワやパブリック・エネミーなどの選手達がいて、徐々にビデオなどを通して全米での人気が出てきてたころだったと思う。
当時はデスマッチ系の試合ばかりのものだけではなく、ディーン・マレンコなどの選手達が売り物とする伝統的な『レスリング』も、ECWアリーナに集まるファンは楽しんでいた。それがいつの間にか、『ECW = デスマッチ』というイメージになってしまったらしい。
ましてや、ここウェストチェスターや国内の他地区のファン達の大半は、そういうイメージになってしまってからECWのファンになったんじゃないかという感じがする。フィラデルフィアでカルト的な人気を保ってたECWの観客になるということに憧れていたってとこだろうか。
そして今WWEによって登録商標などが買収され復活したECW。
今夜会場で感じたのは、ここに集まってる人達の多くは、かつてECWファンになることに憧れてた人達が当時を懐かしもうとしてるのではないかってこと。試合よりもECW流の野次を飛ばすことに真剣になったり、派手な技ではなく寝技や固め技の攻防になると「boring! (退屈)」を連発したり、確かに今のECWは昔のECWと違うけど、集まってる自称ECWファン達を見てると、「ECW自体そうだけど、ECWファンってのも、こんなんじゃなかったよな…。」と思えてきた。まぁ、ちゃんとみんな金払って見てるんだから、どうだっていいんだけど…。
試合もなんか昔の方が面白かった。今はECWじゃなく、『WWEがやってるECWというブランド』なんで当たり前なんだけど。
唯一本気で楽しめたのは、Atlanta五輪で金メダルを獲得した本格派レスラー、カート・アングルとECWの象徴的存在で飛んだり跳ねたりが中心のロブ・バン・ダムの試合。スタイルの衝突になるかもと思われたが、結構面白かった。アングルは、WWEの他のブランドで試合してた時も面白かったけど、ECWに移ってからの方が伝統的なしっかりしたレスリングを見せてくれるんで面白い。
メインエベントはECW世界チャンピオンザ・ビッグ・ショーとサブゥの凶器なんでもありのデスマッチ。試合は大したことなかった。でも、初めて生で見たけど、ビッグ・ショーってやっぱでかい。悪役ってだけじゃなく、試合がつまらないとされているビッグ・ショー、試合後は案の定リングがゴミだらけ。やっぱ二階席でよかった。
全体的な印象としては、テレビ中継じゃない時くらい、もう少し思い切ってやってくれると、少しだけ期待してたけど、やっぱもうECWはECWじゃないってのを再確認できたってとこかな。ROHの方がよっぽど面白い。
とはいえ、カート・アングルを初めて生で見れたのは大きな収穫。あと、最近ECWに出場し始めたCMパンクという、たったこないだまでインディペンデント系の多くの団体で活躍してた選手も、実は自分がアメリカで期待してる数少ない選手なんで、生で見れたのがよかった。やっぱイベント名に『Wrestling』という言葉が入ってる以上、しっかりしたレスリングをやってくれるのが一人や二人はいないと。