ミッキー・ロークの『復活作』と言われてるらしく、事実、ここんとこあまり大きな活躍をしてなかったロークが、この映画でゴールデングローブの俳優賞をもらっている。そういった理由で嫁さんも見たがってたし、自分はもちろんテーマが目的で見たかった映画。
ロークの演ずるランディ・ロビンソンは、80年代にマジソン・スクエア・ガーデンでもトップをはったという『元』大物レスラーで、20年後の現在はトレーラーパークに一人で住みながら、ニュージャージーを中心に、小さな団体での試合を続けている…という設定。
そういうレスラー達は実際に多くいるわけで、数十人~二、三百人くらいしか集まらない小さな規模の試合や昔のファン狙いのサイン会に参加したりしてなんとか生計を立てようとする。
そんな状況を、ドキュメンタリーっぽく描いていて、シーンの一つ一つもだが、話の内容も現実的過ぎるくらいで、業界の悲しさを表現している。出演してるのも、それこそニュージャージーやフィラデルフィアの小さな団体を中心に活躍する現役レスラーがほとんど。
ロークはこの映画のために、かつてWWFで大人気だったサモアンズの片割れで、ザ・ロック(ドゥエイン・ジョンソン)の叔父でもあるアファ・アノアイからトレーニングを受けたらしい。映画を見てると、途中でロークが俳優というより、本当に元レスラーっぽく見えてきた。
プロレスファンならもちろん見るべき映画だが、うちの嫁さんも涙を流しながら見てたところを見ると、ファンじゃない人達にも薦めれる作品なのかもしれない。
ただし、流血するシーンが結構強烈だし、やたらと女性の裸が出るので、あしからず。