1940年代から1980年代まで、テネシー州とアラバマ州を牛耳った、ウェルチ一族。これだけの人数なのに来日したことがあるのも(多分)2人だけだし、少なくとも自分は、彼らに関する日本語での記事をあまり見たことがないので、とりあえず紹介してみる。
第一世代は、元々オクラホマ州ポーハスカの出身だが、テネシー州の北西部にあるダイヤースバーグに移住し、南部プロレス界での活動を始める。
- ロイ・ウェルチ
1930年代からレスラーとして南部一帯で活躍、世界タッグ、南部ライトヘビー級、同タッグなどの王座を奪取した。1940年代からはニック・グラス(ナッシュビル)のパートナーとしてテネシー州およびアラバマ州、ミズーリ州南東部、ケンタッキー州西部をプロモーターとして牛耳った。- バディ・フラー (ロイの息子)
1950年代、アラバマ州南部を中心としてプロモーター兼選手として活動。1953年、父ロイ・ウェルチと叔父ジャックと共に、メキシコ湾岸地区のプロモーターだったジョー・ガンサーから興行権を譲り受け、ガルフコースト・チャンピオンシップ・レスリングを旗揚げするが、1959年、従兄弟のリー・フィールド(下記参照)に譲り、その後レスラーとして他地区においても活躍。- ロン・フラー (バディの息子)
1970年選手としてデビュー。1974年には、ニック・グラスやジョー・カザナと共にテネシー州東部のプロモーターだった祖父ロイ・ウェルチから同地区の興行権を譲り受け、NWAサウスイースト・チャンピオンシップ・レスリングを旗揚げ。1977年には父バディの従兄弟のリー・フィールド(下記参照)からメキシコ湾岸地区地区の興行権も買収、1980年にはニック・グラス撤退後のアラバマ州北部にも進出し、地区を拡大、1988年まで興行を続けた。1981年にはNWA第2副会長に就任。1983年、全日本プロレスの世界最強決定タッグリーグ戦に、バリー・ウィンダムのパートナーとして出場。 - ロバート・フラー (バディの息子)
兄ロン同様、1970年選手としてデビュー。兄弟で南東部地区の運営に携わっていた時期もあるが、メンフィスやジョージアなど他地区でも選手として活動。1990年代に入ってからもWCWやWWFで悪役マネージャーとして活躍した。
- ロン・フラー (バディの息子)
- ルビー・ウェルチ (ロイの娘) & ビル・ゴールデン (ルビーの夫) – ビルは、アラバマ州モントゴメリーやアニストン、ギャズデン、およびミシシッピ州やジョージア州の一部でプロモーターとして活躍。
- ジミー・ゴールデン (ビル & ルビーの息子) – 1970年代から1980年代にかけて、メンフィス地区や南東部地区などで活躍。1971年11月、日本プロレスのワールド・チャンピオン・シリーズに参戦。1990年代にはWCWにもバンクハウス・バックとして登場、WCW世界タッグ王座も奪取した。また、2010年7月には、1度だけだがWWEスマックダウンで、ジャック・スワガーの父親役としても登場。
- ジミー・ゴールデン (ビル & ルビーの息子) – 1970年代から1980年代にかけて、メンフィス地区や南東部地区などで活躍。1971年11月、日本プロレスのワールド・チャンピオン・シリーズに参戦。1990年代にはWCWにもバンクハウス・バックとして登場、WCW世界タッグ王座も奪取した。また、2010年7月には、1度だけだがWWEスマックダウンで、ジャック・スワガーの父親役としても登場。
- >> フィル・ゴールデン (ビル・ゴールデンの兄弟)
1972年から1974年末まで、 ケンタッキー州やウェストバージニア州で『オールスター・レスリング』のプロモーターとして活動。
- バディ・フラー (ロイの息子)
- ジャック・ウェルチ
主に1940年代から1950年代にかけてレスラーとして活躍。- ジョアン・フィリップス (ジャックの娘 – ジャックの妻の妹という説もあり)
1960年代にレスラーとして活躍。
- ジョアン・フィリップス (ジャックの娘 – ジャックの妻の妹という説もあり)
- ボニー・ウェルチ & スピーディー・ハットフィールド (ボニーの夫)
スピーディーは義兄弟ロイ・ウェルチの興行でレフリーとして活動。- リー・フィールズ (スピーディー & ボニーの息子)
1959年、弟のボビーと共に、従兄弟のバディ・フラーからメキシコ湾岸地区の興行権を買収、1977年にバディの息子ロンに譲るまで同地区を運営した。選手としても主に1960年代にテネシー地区やメキシコ湾岸地区で活躍。- リッキー・フィールズ (リーの息子)
1970年代にレスラーとして活躍。
- リッキー・フィールズ (リーの息子)
- ドン・フィールズ (スピーディー & ボニーの息子)
1960年代にレスラーとして活躍。- ジョニー・フィールズ (ドンの息子)
1970年代にレスラーとして活躍。
- ジョニー・フィールズ (ドンの息子)
- >> バディ・カーソン (ドンの妻の兄弟)
1970年代にレスラーとして活躍。 - ボビー・フィールズ (スピーディー & ボニーの息子)
1959年、兄のリーと共に、従兄弟のバディ・フラーからメキシコ湾岸地区の興行権を買収、1977年にバディの息子ロンに譲るまで同地区を運営した。選手としても主に1960年代にテネシー地区やメキシコ湾岸地区で活躍。- ランディ・フィールズ (ボビーの息子)
レフリー。 - シェーン・フィールズ (ボビーの息子)
レフリー 。
- ランディ・フィールズ (ボビーの息子)
- リー・フィールズ (スピーディー & ボニーの息子)
- ハーブ・ウェルチ
主に1940年代から1950年代にかけて南部一帯でレスラーとして活躍、世界ジュニアヘビー級、同タッグ、南部ジュニアヘビー級、同タッグ他多くの王座を奪取した。- ドイル・ウェルチ (ハーブの息子)
1960年代にレスラーとして活躍。
- ドイル・ウェルチ (ハーブの息子)
- レスター・ウェルチ
1940年代から1970年代まで、長きにわたってレスラーとして、南部一帯で活躍、世界タッグ、南部タッグ王座を奪取した。- ジャッキー・ウェルチ (レスターの息子)
1970年代にレスラーとして活躍。 - ロイ・リー・ウェルチ (レスターの息子)
1970年代から1980年代にかけてレスラーとして活躍。
- ジャッキー・ウェルチ (レスターの息子)
おそらく、カルガリーのハート一家やサモアンズのアノアイ一族に次ぐくらいの大家族ではなかろうか。