『不沈艦』

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もしかしたら、今日ほど、たった5分10分程度のために、時間とお金を費やしたことはないかもしれない。

とはいえ、単に夢中になりまくってたわけでもなく、正直あまり期待もしてなかったが、それでも実行しなければいけないような使命感があった。

15年前、このページに載せるために、ある人にクリスチャンとしての信仰の証を書いてもらいたいと思い、連絡先を知ってそうな色んな人達に依頼してたら、ある日突然本人を名乗る人がメールで送ってきてくれた。今まで会うことがなかったテキサス中部在住のその本人が、今夜ニュージャージーに来るという情報が入ってきたが、その場所が結構我が家から行くのに不便そうだったので、今回もまた会う機会がないと諦めてた。

だがなんと、昼間には我が家からもうちょっと行き易い場所にも来るとのこと。

現在自分は過去3~4年の間に教会や(直接嫁さんやせがれが原因ではないが)家庭のことで溜まりまくったストレスにより、多少体調を崩していて、車ならば30分くらいで行けるとこだが、ちょっと自信がなかったんで、わざわざ2時間近くかけて電車で行った。

ニューヨーク市のほぼ東端にあるフラッシングという町は、台湾人や韓国人が多く、大部分が中華街または韓国人街っぽかったりして色んな店があるが、今日行った場所は結構外れの方で、特にこれといって何もない地域だった。

そこに小さなプロレスショップがあって、新旧の大物レスラーが来てサイン会をするんだが、今日は「有名人に会いに行く」というミーハー気分よりも、どちらかというと、「これを逃すと挨拶する機会がなかなか無いかも。」という思いで行ってきた。

プロレスのTシャツは何枚か持ってるが、今日はやはり故ブルーザー・ブロディのを着ていくしかないと思った。

過去20年近く使ってきた日本語の聖書も持って行くことにした。

そして15年前に送られてきた信仰の証の英語の原文も印刷してバックパックの中に入れた。

初めて行く場所ということで、念のため早めに行ったもんで、とりあえず事前に友人が薦めてくれてた(当時は二件隣にあった)イタリアン・デリで軽く昼メシ。喰い終わった後、店の前で時間を潰してたら、本人が車から降りてきた。

ブロディのシャツを見ると、ニヤっとして、「元気にやってるか?」と声をかけてきた。でも、引退して時間も経ってるし歳もとって縮んだのか、自分より大きいという感じはそれ程しなかった。

少しずつ列ができてきたが、自分より先に来てた二人がメシか何かでどっか行ってたので、自分が最初に入らせてもらえた。

まず、「これ、昔送っていただいたんですが、覚えてますか? 本当にご本人から来たものか、長年気になってるんです。」と言いながら印刷した証を渡した。最初の数秒間、「なんじゃこれ」と言わんばかりの表情で読んでたが、急に驚いた表情で「Wow… Oh my goodness… これ、確かに俺が書いたやつだよ。結構前の話だよな。」という返事が返ってきた。なのでプロレスサイト宣伝用の名刺も渡しといた。印刷した証は本人が持って帰りたいとのことだった。

そして持って来た聖書を開き、裏表紙にサインするようにお願いした。

「多分、聖書にサインしたのなんて初めてかも。」

「え? 英語の聖書にも?」

「ないなぁ…。」

「んじゃ、それもまた光栄ですね。大体、日本国外で日本人のクリスチャンってのもなかなか会う機会がないのでは?」

「確かにな。俺たち夫婦は大和の教会に行ってたけど。」

「確かカルバリーチャペルでしたよね?」

「そうそう。素晴らしい牧師だった。」

「いやぁ、本当、やっと会えて嬉しかったっす。」

「だな。驚いたよ。もしかしたら、今後も俺たちは連絡取り合うべきなのかもよ。」

社交辞令かもしらんが、日本で最も活躍した外国人選手の中の一人であるスタン・ハンセンが自分にそう言ってくれたのは嬉しかった。

もちろん、業界ではあそこまでのレジェンドが、こっちのことなんか覚えてて連絡してくるとも思えないけど、でも彼のクリスチャンとしての信仰が、日本語を話す人達にイエス・キリストを通して現わされた神の愛を伝えていく更なる機会につながってほしいという希望が大きくなった。

Jesus loves y’all!

“『不沈艦』” への1件の返信

  1. う~む、これは凄い話しですね!
    ハンセンもそんなに縮みましたか!トレーニングしなかったら年齢的にサルコペニアやロコモア現象で筋肉はやせ細ります。それに抵抗すべく74歳の私は筋トレをしております。ハンセンが25年の6月に息子のサム君と日本に来た時にプロマイドへの直筆のサインをゲットしてます。那嵯市のカールゴッチ本へ私のことが書かれているので、近じかF.Bへハンセンのサインとゴッチ本を投稿しようと思ってます。

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